恐怖の避雷針…問題多く事実上の“電撃装置”に

2011年7月
夏は雷の多発シーズンでもある。落雷対策に有効なのが避雷針だ。
建物や施設の最上部に、あえて落雷が発生しやすい突起を設け、
十分な容量を持つ電線で電流を地面に導く仕組みだ。
ところが中国では避雷針の設計が不備だったり老朽化していたりするため、
事実上の「電撃装置」になっているケースが多いという。中国新聞社が報じた。

陜西省防雷センターで技術部門の責任者を務める趙東総工程師によると、
2009年に同省西安市にある建物200棟に取り付けられている避雷針を検査したところ、
「全部、使い物にならない」ことが分かった。
一定以上の高さのビルならば、避雷針の取り付けが義務づけられているが、
その後の維持が悪く、老朽化していたり、人為的に破壊されたケースもあるという。

避雷針の「見てくれ部分」だけを残していたのでは、
落雷を“積極的”に呼び込んだ上で、
建物や施設内部の思わぬ場所に大電流を通して、
被害を発生させる危険が高まる。

家庭用電力線に落雷による大電流が流れた場合は、
家電などの故障や爆発・炎上を招きかねない。
電話線を流れた場合も、同様の事故の可能性がある。
水道管に流れた場合には、水道使用中や入浴時の感電事故の危険がある。
金属製のガス管を流れれば、火花発生によるガス爆発の恐れもある。

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